【独自感想】『喰うか喰われるか 私の山口組体験』溝口 敦

ノンフィクション

今回はノンフィクション『喰うか喰われるか 私の山口組体験』溝口 敦(著)のご紹介!日本最大級の暴力団「山口組」を題材とした書籍。著者は組員に直接取材をするなど、自らの危険を差し置いて山口組の情報を世に放ってきました。

ノンフィクションということもあり、かなり生々しい情報も含まれていますが、日本で最も山口組内部に詳しい著者の記録は読み応えのある作品です。

書籍の情報を以下にまとめます▼

INFO
タイトル:『喰うか喰われるか 私の山口組体験』
著者:溝口 敦
出版社:株式会社 講談社
発売日:2023年4月14日(第1刷発行)
メモ:著者は危険を犯してもなお、山口組の取材を続けた

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書籍情報

渡辺芳則五代目や宅見勝五代目若頭との息詰まる攻防、一和会大幹部の常人離れした乱行、「女傑」山本秀子夫人、竹中武竹中中組組長の侠気、中野太郎中野会会長が語ったことーーーーーーー三度の襲撃に見舞われながら、日本最大の組織暴力と立ち向かい続けた著者による、半世紀にわたる戦いを記す、傑作ノンフィクション。

『喰うか喰われるか 私の山口組体験』裏表紙より

読書感想

緻密さと大胆さ

ヤクザと聞くと大胆な印象を抱く。それはテレビなどのメディアで報じられている内容が大胆なものが多いからだ。しかし、それ以外の部分は緻密である。大きな組織となると、そこでの身の振りようは慎重にならなければならない。

無意識な行動が求めていない結果を生み出すこともある。考えて行動をし、細かいところまで気を配る必要がある。

しかし時に大胆な行動に出なければいけない時がある。私たちの生活においても数少ないチャンスをものにするときはいつもよりも大胆な行動が必要だ。目標に対して計画を立て、リスクも計算に入れながら日々を過ごす。

真面目にコツコツと生活をすることも大事だが、これだと勝負どきが掴めない。ロールプレイングゲームでいう、何レベルでボスを倒せるのかわからない状態だ。少しレベルが低くても道具やスキルを使ってボスに挑むのか、それとも大事をとってがっつりレベルを上げてから挑むのか。

ゲームであれば数時間、数日間の話だが、人生に置き換えると大切な時間を無駄にする可能性もある。少々不安があっても臆することなく勝負を挑む。緻密さと大胆さを持つことで見たことがない景色を拝めるかもしれない。

運命という考え方

いいことがあったり、不幸があったり、私たちの人生はこれの繰り返しと言っていい。しかし中にはひとつの不幸に惑わされ、引きずってしまう人がいる。突然不幸が訪れるから落ち込むのか。明日不幸が来るとわかっていれば落ち込まないのか。

メンタルが著しく落ち込んでしまう人は、たとえ不幸が訪れるタイミングがわかっていても自分のモチベーションを維持することは困難だろう。

対策としては簡単で、深く考えないことなのだが、それがわかっていても実践できないのも人間である。すべては運命だと思うことで救われることも多くあるのだから、使えるものは使っておいた方がいい

運は運でも、「幸運」を招き入れたいのであれば、ある程度の数をこなさなければならない。質を求めすぎると、1度の失敗におけるダメージが大きくなってしまう。もちろん、数をこなすことで多くの失敗も経験する。

ただ、大なり小なり失敗したことものちに成功を収めればいい思い出となる。将来、辛かった思い出を笑い話にしたい。そのために頑張る。これも大きなモチベーションになる。いい運命を手繰り寄せるために小さな不幸を集めていく。

まとめ

今回は、ノンフィクション『喰うか喰われるか 私の山口組体験』溝口 敦(著)のご紹介でした!書籍の内容は日本最大級の暴力団「山口組」を取り扱ったものですが、とても人間味を感じる作品でした。

人間のリアルを書籍の内容から読み解くことができ、山口組という暴力団の内部を知るだけでなく、大きな組織の中にいる人間の立ち居振る舞いを知ることもできました。

こう言った作品から何を感じ、何を学ぶのか、または学ばないのかなどは読む人の自由だと思います。私は1人の人間として、自分の人生に役立つ考え方を学ぶことができたと思います。

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