【独自感想】『ボタニカ』朝井 まかて

小説

今回は小説『ボタニカ』朝井 まかて(著)のご紹介!
現在、朝ドラで放送されている「らんまん」のモデルとなった作品。

日本植物学の父」と呼ばれた牧野 富太郎が主人公。
誰よりも植物を愛し、それ故、さまざまなものを犠牲にしてきた。
一度きりの人生に対し、自分の欲求を全面に出し続けた生涯に憧れを感じさせる。

書籍の情報を以下にまとめます▼

INFO
タイトル:『ボタニカ』
著者:朝井 まかて
出版社:祥伝社
発売日:2022年1月20日(初版第1刷発行)
メモ:朝ドラ「らんまん」のモデルとなった作品

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あらすじ

明治初期の土佐・佐川の山中に、草花に話しかける少年がいた。名は牧野富太郎。小学校中退ながらも独学で植物研究に没頭した富太郎は、「日本人の手で、日本の植物相を明らかにする」ことを志し、上京。東京大学理学部植物学教室に出入りを許されて、新種の発見、研究雑誌の刊行など目覚ましい成果を上げるも、突如として大学を出入り禁止に。私財を惜しみなく注ぎ込んで研究を継続するが、気がつけば莫大な借金に身動きが取れなくなっていた・・・・・・・。貧苦にめげず、恋女房を支えに、不屈の魂で知の種を究め続けた稀代の植物学者を描く、感動の長編小説。

『ボタニカ』帯より

読書感想

人生とは人と出会うこと

人生を豊かにしたい。これは誰もが思う希望であり、人間として生まれてきたからには保証してもらいたい部分だ。人生を豊かにする方法は無数にあり、人によってその方法も目的も変わってくる。ただ1つ共通していることがあるとすれば、それは豊かさを手に入れるためには人との出会いがなくてはならないということだ

自分は孤独を愛し、誰に頼らなくても豊かな人生を形成させていけると思っていても、その思惑はどこかの地点で折れてしまう。結局は、人との関わりをなくして人生の豊かさは手に入れられない。

人との出会いを考えた時に自分から求めて行動をする人もいれば、自然とその人の周りに集まってくる人もいる。自然と集まってくる人は魅力的な印象を与える。何かに没頭し、のめり込んでいる人は独特なオーラを放ち人々を寄せ付ける。溌剌とした人の周りは自然と明るくなり、その人を慕う人「ファン」が形成されるのであろう。

考え抜くことでよりシンプルな答えを導き出す

考えて、考えて、考えてしまうとなんだが思考回路が複雑になっていくように感じる。だから人々は考えることを拒否し、検索エンジンを使ってダイレクトに答えを求めてしまう。しかし、検索エンジンを使って探し出した答えはごく一部でしかない。検索方法をちょっと変えただけでまるっきり違う答えがヒットすることも大いにある。

したがって検索エンジンに答えを求めすぎてしまうと一方に偏った答えばかりが出揃ってしまう。それら答えで形成された人間の思考は、じっくり考えた時よりもより複雑なものになっていることだろう。本質からもだいぶかけ離れ、結局何を求めて調べたのかさえ曖昧になってしまう。

自らの頭で考えることは無駄な思考を排除することであり、よってよりシンプルな答えを導き出すことにつながる。よく考えれば当たり前なことなのに誰も気が付いていない。そんなことがこの世の中にはたくさんある。

いつ役に立つかわからないことに尽力する美学

結果を求めてしまうのが人間の性だ。特に私たち日本人はその結果をすぐに求めたがる。初めての挑戦、失敗はつきものなのに次なる挑戦を許してくれない。このような世の中だと、挑戦したくてもできない人がたくさんいてもおかしくない

今、何かに取り組んでいる人がいたとして、その取り組みがいつ役に立つのかわからないけど頑張れている人は何人いるだろうか?驚異的な心の余裕を持ち合わせている人でないとなかなか実践できることではない。

努力と目標は対の関係だ。目標があるから努力ができる。努力するから目標を達成できる。なんの目標もないのに毎日10キロ走り続けるのはしんどい。いつ役に立つかわからないことに尽力するということはまさにこういうことである。

しかしそういった人にも確信していることがある。それは今やっていることが必ず必要だということだ。今すぐには結果が出ない、しかもいつ結果が出るかもわからない。だた、今やっていることは必ず必要なことであり、やらなければいけないこと。自分自身だけを納得させる強い気持ちを持っている人は誰にも止めることはできない

まとめ

今回は小説『ボタニカ』朝井 まかて(著)のご紹介でした!見返りを求めず、自分の興味のあることに没頭できる人生はものすごく憧れます。年取って自分の人生を振り返った時に、数えきれないくらいのターニングポイントがあるんだろうなと。

私はそこまで多趣味ではないのですが、どちらかというとハマると没頭するタイプなので、これからも周りが気にならないくらい没頭しまくりたいと思いました。

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