【独自感想】『白銀ジャック』東野 圭吾

小説

今回は小説『白銀ジャック』東野 圭吾(著)のご紹介!先日購入した新装版3作品の第一弾!子供から大人までが楽しむゲレンデを舞台に大事件が発生します。

事件の内容だけでなく、そこに関わる人たちの内面にもフォーカスした今作品。スキー場ならではのストーリー展開も見どころです。

書籍の情報を以下にまとめます▼

INFO
タイトル:『白銀ジャック』
著者:東野 圭吾
出版社:株式会社 実業之日本社
発売日:2023年10月15日(初版第1刷発行)
メモ:新装版として発売

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あらすじ

「我々は、いつ、どこからでも爆破できる」。年の瀬のスキー場に爆弾を仕掛けたと脅迫状が届いた。警察に通報できない状況を嘲笑うかのように繰り返される、トリッキーな身代金奪取。ゲレンデを乗っ取った犯人の動機は、金目当てか、それとも復讐か。すべての鍵は、一年前に血に染まった禁断のゲレンデにあり。今、犯人との命懸けのレースが始まる!

『白銀ジャック』裏表紙より

読書感想

上を目指さない世の中

高齢者による交通事故が話題になるたび、高齢ドライバーの免許返納に関する議論が再燃する。確かに、反応速度の低下や判断力の衰えは、高齢者に特有の問題であり、交通安全への影響は無視できない。しかし、高齢者ドライバー全体を一律に扱うことには問題が生じる。運転技術に優れ、十分な認知能力を保持している高齢者も多く、彼らを一括りにするのはきめ細やかさに欠ける。

免許返納を促すことは、一見、安全対策として合理的に思えるが、それによって高齢者の自立と社会参加の機会が奪われる可能性もある。特に公共交通機関の不足している地域では、自動車が日常生活に必要不可欠な手段となっている。また、高齢者の運転技術を一律に低く見積もることは、社会全体のレベルを下げることにも繋がりかねる

見失うもの

事業を始める際、多くの起業家は自分の好きなことや興味のある分野からスタートする。このアプローチの強みは、自分自身が消費者としての経験を持っていることにある。消費者の立場を理解していることは、事業の成功に直結する。自分が感じた不便や欲求を解決するサービスは、他の消費者にとっても魅力的であることが多いのだ。

しかし、事業が成長し、規模が拡大するにつれて、初期の消費者としての視点を失いがちである。経営の複雑さや利益追求が優先されるようになると、かつての「消費者ファースト」の姿勢は「経営ファースト」へと変わってしまうことがある。これは娯楽施設を含む多くの業界で見られる現象である。

この変化は、事業の持続可能性に影響を及ぼす可能性がある。消費者のニーズや体験を軽視することは、長期的な顧客関係の構築を困難にし、結果として事業の基盤を弱めることにつながる。したがって、事業が成長しても、消費者の視点を常に念頭に置き、彼らのニーズに応えることを忘れないことが重要である。

人生の終わりに向けて

人間は失敗を通じて成長する生き物であると言える。しかし、中には取り返しのつかない失敗や過ちを犯してしまう人もいる。適度な失敗は将来の糧となるが、過度な失敗は将来を台無しにしてしまう。この塩梅を考えながら失敗をすることは馬鹿馬鹿しいとも思える。

終わりよければすべてよしという言葉があるが、人間にとっての終わりはいつなのだろうか。多くは死をもって終わりと考えるだろうが、どんなに頑張っていても病気などで苦しむ中で生涯を終える人もいる。つまり、人間にとっての終わりは、もっと早い段階で訪れるのかもしれない。

人生の終わりについて考えることは、人間の存在を深く理解する上で重要である。終わりとは、単に生命の終焉だけを意味するのではなく、人生の質やその過程にも関わる。人はいつか終わりを迎えるが、その終わりがどのようなものであるかは、生き方によって大きく異なる。したがって、人生の終わりをどのように迎えるかは、日々の選択と行動によって決まるのである。

まとめ

今回は小説『白銀ジャック』東野 圭吾(著)のご紹介でした。この物語は、ただの犯罪小説として終わらない深みを持ち、登場人物たちの複雑な心理が巧みに描かれています。

読み進めるごとに、登場人物の背景や動機が徐々に明らかになり、最後まで緊張感が持続します。最後まで読むと、読者は自分自身の価値観や正義について考えさせられることでしょう。

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