【独自感想】『十角館の殺人』綾辻 行人

小説

今回は小説『十角館の殺人』綾辻 行人(著)のご紹介!初めて読む作家さんです。『十角館の殺人』は、古典的な密室殺人ミステリーを現代的な筆致で描き出す、息をのむようなサスペンス作品です。

この館に隠された真実と、 一筋縄ではいかない謎解きが、読者を深く引き込むこと間違いなしです。今回、新装改訂版として売り場に展開され、気に止まったため購入しました。

書籍の情報を以下にまとめます▼

INFO
タイトル:『十角館の殺人』
著者:綾辻 行人
出版社:株式会社 講談社
発売日:1991年9月5日(第1刷発行)
メモ:91刷されている人気作品

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あらすじ

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!’89年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作が新装改訂版で登場。

『十角館の殺人』裏表紙より

読書感想

冷めてからも美味しくいただくために

熱しやすく、冷めやすい。この性質を持つ人々は、新しいことに対する興奮や興味を瞬時に感じ、その熱量で一時的に何かに没頭することができる。彼らは、新しい趣味や興味を追求する際のスタートダッシュが速いと言えるだろう。その瞬発力は、周囲の人々から見れば羨ましく、また魅力的に映ることもある。

しかし、その熱量が長続きしないことも事実である。一つのことに深くコミットするのではなく、興味が移り変わる速さが速いため、何かを継続的に追求するのが難しいと感じることもあるだろう。

またその性質は、説得力に欠けるとも捉えられることがある。何かを主張する際や、他者を説得する状況で、過去の経験や興味が浅く、短期間で変わってしまうと、その言葉に深みや重みが感じられないこともある。経験値や期間をカバーできるだけの柔軟性を持ち合わせ、自分自身をより大きく見せる技術が必要になってくる。

未来を作るために

現実主義者とは、物事の本質を深く理解し、その上で最適な判断を下す能力を持つ人を指す。彼らは事実やデータに基づいて物事を捉え、感情や先入観に流されることなく、冷静な視点で現状を評価する。このようなアプローチは、ビジネスや日常生活の多くのシーンで非常に有効であり、多くの場面での成功を約束する要因となる。

しかし、現実主義者の視点は、その名の通り「現実」に基づいている。これは、過去の経験や現在の事実に基づいて物事を判断することを意味する。そのため、未来の予測や新しいアイディアの創出には限界があると言える。特にクリエイティブな分野では、従来の常識や枠組みを超えた発想が求められることが多い。現実主義者のアプローチだけでは、新しい価値や面白みを生み出すのは難しい

実際、歴史を振り返ると、多くの革命的な発明やアイディアは、当時の「現実」からは考えられないような素っ頓狂な発想から生まれている。これらのアイディアは、現実主義者の視点からは理解しづらいものであったかもしれないが、それが現代の私たちの生活を大きく変える要因となった。時には枠組みを超えた発想も大切にすることが、真の革新を生み出す鍵であると言えるだろう。

気をつけるべき強い信念

告発や復讐という行動背景には、強烈な信念や感情が絡み合っている。これらの行動を取る人々は、自らが受けた不正や不当な扱いに対して、正義を求め、または報復を望む。その動機は、外部から見れば理解しづらいこともあるが、行動を取る本人にとっては、それが正当であり、また必要な行動であると信じて疑わない。

このような強い信念は、他者を寄せ付けない壁を作り上げる。その壁の中で、告発や復讐を追求する人は、自らの信念や感情に従い、一直線に目的に向かって進む。しかし、その途中で感情が先走り、冷静な判断を欠くことがある。感情が捻じ曲がってしまうと、目的の達成方法が極端になり、時には道徳や法律の境界を超えてしまうこともある

そして、その結果、告発や復讐の行動が、本来の目的から外れ、予期しない結末を迎えることがある。告発や復讐の背後にある信念や感情は、その人の心の中で非常に大きな存在であるが、その行動が正当であるとは限らない。感情に流されず、冷静な判断を保ちながら行動することが、真の正義や目的の達成に繋がると言えるだろう。

まとめ

今回は小説『十角館の殺人』綾辻 行人(著)のご紹介でした!初めて読む作家さんでしたが、王道のミステリ小説という感じでした。

古典的な要素と独自の筆致が融合したこの作品は、一度手に取れば最後まで飽きることのない魅力に満ちています。ミステリー好きはもちろん、物語の深みやキャラクターの魅力を求める全ての読者におすすめの作品です!

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